今日、エルピーダメモリが会社更生法の適用を申請しました。
少し驚きました。
日本の半導体産業は、1980年代から発展を遂げ産業の米といわれる中、日本の電機産業のみならず自動車、機械等多くの産業界の柱となる産業として繁栄してきました。
しかし、その後、日本の大メーカがDRAMから次々に撤退し、ついに日本のDRAMメーカが結集したエルピーダメモリが経営破綻してしまいました。
韓国や台湾のメーカが台頭してきたために、価格競争で敗れてしまったという背景があるとの事です。
私が社会人になり、電機メーカに入社した30年前には、通信、情報システム、半導体など、事業の選択肢はいくつもありました。中でも、半導体産業は新しいビジネスモデルを構築していく前途洋々の事業でした。
それぞれに成長を遂げ、1990年代初期にはどの事業も最高益を記録しました。私が30歳代のこの時期は何をやっても右肩上がりで成長していました。
ところがバブル崩壊と同時に、通信の自由化の中で通信事業が衰退し、続いて2000年問題を切り抜けた情報システム事業が2000年以降衰退、そしていよいよ半導体事業が行き詰った状況です。
今こそ、きめの細かいユーザビリティの高い、日本本来の商品・サービスを更に強く鍛えて、価格競争ではない顧客満足度の高い仕事をすべきだと私は思います。
エルピーダメモリの坂本社長は続投するそうですが、本質を充分に見極めて会社更生することを期待します。
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